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フジ月九「コンフィデンスマンJP」第1話でガッカリするも第2話で歓喜

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フジの月九で「 コンフィデンスマンJP 」という作品がはじまった。脚本家が リーガル・ハイ シリーズを手がけた古沢良太ということで前評判が非常に高く、ぼくもご多分に漏れず楽しみにしていた。 一話目を見てガッカリ 一話目をみてその期待は見事に裏切られることになる。どう贔屓目に見てもつまらなかったのだ。演技派の俳優を存分に使い、制作費も相当にかかっていた。そして脚本は売れっ子。にもかかわらず、どう見てもつまらない。古沢良太氏の醍醐味ともいえるテンポ良さが見られず、俳優たちの演技が虚しく空を切る。なにが原因なのかは定かではないが、これはもう見つづけるのは不可能かな……そう思いつつ、本日の二話目を見て、その不安は見事に裏切られることになる。一話目で「期待」を裏切られ、二話目では「不安」を裏切られ、ドラマの外でまでそんな感情の揺さぶりは求めていないのだが。 ともかく、二話目では一話目で死んでいたテンポが見事に息を吹き返していた。俳優同士の掛け合いが絶妙な笑いを誘い、物語にどんどん引き込まれていく。これ!これだよ!!!古沢良太脚本の醍醐味を存分に味わうことができた。 なぜ一話目はつまらないと感じたのか ぼくの目がおかしいのだろうか。あるいは視聴時の体調が最悪で、一週間で持ち直したのだろうか。いやいや、今日も一週間前もぼくはすこぶる万全だった。そもそも春先のこの季節というのはほぼ全ての日本人が一年でもっとも好調だろう。いま好調でなければぼくは一体いつなら好調だというのか(激しくどうでもいい)。 しかし、なぜ脚本家が同じなのに、これほどクオリティに差を感じたのか。その理由は脚本家と演出家の相性にあると踏んでいる。 第一話の演出は田中亮、第二話は金井鉱。 もし次に田中亮氏が演出した回がテンポの悪い出来であれば、この仮説はいよいよ間違いなくなる。普段あまりそんな風にドラマを見ないけれども、そういう見方もまたありかもしれない。作り手と視聴者の真剣勝負みたいで。 コンフィデンスマンJP - フジテレビ http://www.fujitv.co.jp/confidenceman_jp/

MIYAVIが相変わらずカッコいい――Flashback - MIYAVI vs KenKen

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個人的にMIYAVIにはじめて酔いしれたのが2012年のFNS歌謡祭で、たまらず その感動を書きなぐった わけだけど、それから6年、新作を聞いて相変わらずいい音楽をしていたのでたまらず報告。 アニメ「刻刻」OP / 主題歌「Flashback / MIYAVI vs KenKen」TVver. https://www.youtube.com/watch?v=fhBA6ynorvc 「相変わらずカッコいい」とはいったものの、実はそれでは語弊がある。正確には絶えず新境地を探し続ける挑戦の様相を一定包含しながら、つまりは実験的で不安定なその歩みの結実した様が、リスナーを最高に熱狂せるこの上ない音楽へと昇華している、というようなプロフェッショナルさ。それが相変わらずですごいなと。 ともかく聴けばわかるこのかっこよさ。マジでたまらん。 Spotifyならフルで聴ける ちなみに、新曲は「 MiyaviVEVOチャンネル 」には今のところアップされていない(アニメ主題歌に使用されることによる権利系の問題だろう)ために、フルで聞くことができない。フルで聞きたい人はSpotifyで。

「低視聴率ドラマは駄作」という致命的な間違い

高視聴率=良作だとして、低視聴率=駄作ではない 世間では、高視聴率ドラマは良作で、だから当然のように低視聴率ドラマは駄作という間違えた常識が定着してしまっている。確かに高視聴率は多くの人にとって良作の可能性が高いと言っていいが、では低視聴率は駄作かというと、実はそうとは言い切れない。正確に言えば、 見る人を選ぶだけ だ。その点について、ドラマ制作に携わる人たちのモチベーションを無駄に低下させないためにも、しっかりと認識しておく必要がある。 視聴率には致命的な欠点が2つある なぜ低視聴率がそのまま駄作と言い切れないかというと、そもそも視聴率がとても欠点の多い指標からだ。その欠点を大きくふたつ指摘する。 ひとつ目は、 ドラマをリアルタイムで視聴している人しか把握できない 。つまり、近年増えつづける録画視聴やネット視聴がまったく無視されている点。ふたつ目は、 視聴者の数は把握できても「支持率」が把握できない 点。そもそも、視聴率は個人が見えづらい指標だ。テレビを付けているとして、流し見しているのか、あるいは悪意に満ちた感情で見ているのかわからない。一体、視聴者の何割が熱狂的なファンなのか把握できない。この2点が致命的な欠点となる。 だから仮に低視聴率だとしても、録画視聴やネットでは多く見られているかもしれないし、仮に熱狂的なファンの比率を計測できたとすれば、支持率は非常に高いものかもしれない。それが測れない現時点では、低視聴率ドラマを駄作と断定することは不可能ということになる。 低視聴率なのに良作の実例 上記の説を補強するための好例は間違いなく「鈴木先生」だ。この作品は放映時の視聴率が低迷し続け、とても成功とは言いがたいものだったが、熱狂的なファンが非常に多かったことで、DVD化してからも口コミで広がり、最終的に映画化するまでに至る。低視聴率でありながら支持率の高い作品はそのような経過をたどる。 実はスポンサーにとっても狙い目 スポンサーにとっても、低視聴率だけど良作を把握することはメリットにつながる。その最大のものをいえば、DVD化や映画化を後押しすることで熱狂的なファンに対して劇的な企業イメージ向上を促すことができる。素晴らしい作品を支持してくれるスポンサー企業の好感度が上がるのは必然だろう。 そもそも、テレビ局の営業がそのような売り込みを行うことだ

歌姫オーディションの女の子が元気を振りまいている。

とりしあさんのミクチャ動画 https://mixch.tv/m/UygkiseF こちら、ミクチャで展開していた HKT48x歌姫オーディション へのエントリー動画なんだけど、内部でいま大人気です。 秋元康はミクチャにも手を出してんのか! という驚きは置いておいて、もうとりあえず見てほしい。歌も上手なんだけど何より笑顔がめちゃくちゃカワイイ。なんなんだよ。歌姫以前に天使。日本中に元気振りまけるよこの女の子。 きっと同年代の男子にも人気出るだろうけど、なんというか「わが子のためなら死ねる」みたいお父さんたちのセリフがやっと少し分かった気がします。本当に愛くるしい。 ちなみに彼女いわくハーフなんだそうですが、この動画だとそれはあまりわかりません。とにかくもう笑顔が眩しすぎてね。 ところで、サビパートのみでミクチャで人材探しというのも斬新で効率いいなと思ったんですが、もっと気になったのはこの「好きってことは...」という未発表曲です。オーディションの概要を見る限り ・優勝者は森保まどか1stピアノソロアルバムの中の1曲で、森保まどかの演奏曲にボーカル出演して頂きます ・CDデビューの楽曲は今回の課題曲となります とのことで、グループソングなのか、ソロなのかはわかりません。ぜひこの女の子には合格してほしいですね。

TVerはテレビ業界の起死回生となれるか

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民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」 http://tver.jp/ 東京の主要テレビ局が連携して「TVer」という動画視聴サイトを開始した。これはいままで各局が個別に行っていた「一週間見逃し配信」を統合したポータルサイトであり、発表によれば公開されたテレビ番組は“だいたい一週間”(*1)公開され、その間の無料視聴が可能となる。 一歩前進したことを評価したい このサイトの個人的な評価を言えば「一歩前進したことは純粋に評価できる」と思う。 今までテレビ局は、ネットを活用するどころか、ネットのオープン文化を嫌悪し、時に敵対し、頑なにクローズドな有料空間を構築しようとしてきた。その過去を振り返れば、たとえ一週間とはいえ無料で映像を(ひとつのサイトで)確認できるようになったことは、内部の賢明な改革派が地道な調整を重ね、重たい腰を上げさせた結果なのだろうと推察する。よくやったなと。 ネットでほとんど話題に上がっていないのは気になるところではあるのだが、多少ひいき目にいえば、日本においてテレビの影響力はいまだに計り知れない。強力な放送網を持ち、低迷しているとはいえ資金力も人材も豊富だ。番組内のやり取りがネットのトレンドになることも多々あり、その映像を最も効率的に探すべきサイトのひとつが、これからは「TVer」になるわけだ。その底力を持ってすれば、認知度は時を追うごとに増す可能性は大いにある。 テレビ視聴の新スタンダードになれるのか しかし、今後テレビの視聴方法として定着し、更にテレビ人気を高めるまでに至るかは、また別の話だ。ネットユーザーにとってみれば、「合法」か「違法」かなどはあまり関係がない。見たい時に見たいものを自由に見る。思いついた時、手の届く場所にある映像にアクセスするだけだ。つまり、この「TVer」がその一つに組み込まれるかどうかは、効果的なネット戦略をうち、いかに視聴者の習慣に食い込めるかにかかっている。 個人的にひとつ、Tverがネットユーザーの心を捉えるために重要だと感じるのは、「ネットでテレビを視聴する層が、どのような方法で映像にたどり着いているか」を詳細に分析し解明することだ。 たとえば素人ですら思い浮かぶ基本経路は、「テレビ番組 無料」でググッて出てきたサイト(映像へのリンク集)から直接映像に飛び、それを視聴するルートだ。これが

[ ベストパフォーマンスのススメ ]Sumi Jo - Ave Maria

Sumi Jo - Caccini - Ave Maria https://www.youtube.com/watch?v=HIeCthPXJiw Sumi joは世界的に活躍しているオペラ歌手です。韓国の方なんですが、アジア的なニュアンスがあるから、こんなにも心を揺さぶられるのかもしれない。 そんな彼女のパフォーマンスの中でも、この映像はいつ聴いても聞き惚れてしまいます。

坂元裕二脚本「問題のあるレストラン」がおもしろい

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問題のあるレストラン - フジテレビ http://www.fujitv.co.jp/mondainoaru_restaurant/ とにかく15分見て欲しい 本日はじまった新ドラマ「問題のあるレストラン」がとてもおもしろい。坂元裕二ワールドがこれでもかというほど爆発しています。これは絶対に見た方がいい。1話だけでも、いや、出だしの15分だけでもいいから見たほうがいい。 無料でネットで視聴できる フジテレビはいま一週間見逃し配信をしているので、今日から22日まではネット上で無料で自由に見られます。 問題のあるレストラン 【無料】#1 2015年1月15日放送 セクハラパワハラ女って我慢しなきゃいけないの? http://fod.fujitv.co.jp/s/genre/drama/ser4629/4629810001 坂元裕二ワールドが冴え渡る しかし、坂元裕二といえば有名なのは「東京ラブストーリー」なんだけど、彼のここ最近の作品のヒラメキ具合はちょっとずば抜けているように思う。 「Woman」「最高の離婚」「それでも、生きてゆく」「Mother」どれも一癖ある作品ばかりだし、前作にいたっては「 モザイクジャパン 」というAV業界を題材にした脚本――これはWOWOWとタッグを組んだ意欲作で民放ではとても流せない尖った内容――を書いている。そして今回と。 すべてに通底するのは「現代社会に生きるリアルな若者像(特に女性)を描ききろうとする姿勢」だとぼくは感じる。どこまでもエンターテイメントでありながら、現代社会を生々しく問う深い深いメッセージ性。今回はそこに夢や希望やエールといった類の暖かさが加味されて、えもいわれぬ作品に仕上がっている。 彼は、作り話によって世の中は変えられる、と結構大まじめに考えている人なのじゃないかと勝手に思っている。そして、彼のような脚本家をちゃんと評価できるテレビ局員が確かにいる。テレビはまだまだ捨てたもんじゃない。