モーニング娘。の主戦場はテレビではない
個人的な話になりますが、モーニング娘。がまだ「ASAYAN」(*1)の一企画として進行していたインディーズの頃、CD5万枚を5日間で完売したらメジャーデビューという企画をしたんですよね。かれこれもう10年以上前です。
当時高校生だった僕は「俺がデビューさせる!」と意気込んで横浜アリーナ公演に出向くわけです。その時に安倍なつみと握手をしたのが個人的なモーニング娘。絶頂期でしたね。うん、凄くどうでもいい話だ。
あとは多分みなさんと同じくらいの認識でしか彼女たちを見ていないんだけど、世間的な絶頂期は「LOVEマシーン」とか「恋愛レボリューション21」とかその当たりだろう。添付の表を見ると一目瞭然ですが、2000~2004年くらい、安倍なつみ、保田圭、飯田圭織が在籍した期間と言い換えてしまってもいいかもしれない。とにかくもう破竹の勢いだった。テレビをつければどこかに出ていた時期ですね。
この頃は、アップフロントエージェンシー(モーニング娘。の母体)が稼いだお金で都下に自社ビルをどんと買ってしまうほどの羽振りの良さだった。勢いに乗った彼らはこの成功にあやかってモーニング娘。の姉妹ユニット(Berryz工房や℃-ute)を続々とデビューさせてゆくことになるんだけど、それらを総称して「ハロー!プロジェクト」というんですね。
■画期的だったYouTubeの活用
僕がモーニング娘。というかアップフロントに再び注目し始めるのは2008年ころだったと思う。その頃というのはyoutubeが大人気で、同時に著作権無視した動画が氾濫して大問題になっていたんですね。だから許可のない動画がアップされる度に関係者が削除依頼を出すという、今考えればなんとも馬鹿げた戦いが続くんだけど(今も続いているけど)、そんな中、アップフロントは関連動画を削除しない方針をとった。当時は非常に画期的だったので、これはネットで動画を見まくっていた人にも嬉々として受け入れられます。
■外国で爆発的人気を集める(2009年ころ)
アップフロントの選択は多分正しかった。削除しなかった動画が世界中から注目され始めることになる。日本の特異なアイドル文化への好奇心もあったんだろう。どんどん視聴されて、日本人のファンも驚くほどの人気を博す。
この時期というのは、日本ではテレビの出演回数が激減していて、終わったコンテンツと思われていたかもしれないけど、実際には欧州を中心に非常にコアなファンが大勢いて、海外ツアーまで成功させている。
■モー娘。の主戦場はテレビではない
だからアップフロントはyoutubeを日本で最も最初期に有効活用した企業といっていい。彼らの主戦場はもはやテレビではないんですね。ライブイベントとネットです。この先見性に僕はホレボレしてしまったのをよく覚えいる。
断言しますが、彼女たちは全く終わっていない。ただ、テレビにあまり出ないだけ。好きになってくれる可能性のある人の目に振れるようになっているだけなんですね。
*1) テレビ東京で放送していた伝説的なオーディション番組。
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