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2013FNS歌謡祭の奇跡「三谷幸喜の熱唱」

2013 FNS歌謡祭 - フジテレビ
http://www.fujitv.co.jp/FNS/index.html
2013年のFNS歌謡祭が終わった。オフィシャルサイトにはデカデカと最高視聴率獲得の文字が踊る。視聴率に対する世間とテレビ局とのギャップに、なんともいえない残念さを感じたりもするけど、まあ、そんな話いいですね。

昨年(2012年)のFNS歌謡祭の最大の収穫はMIYAVIだったわけだけど、今回の収穫は何と言っても三谷幸喜だろう。

三谷幸喜がAKBを従えて彼女たちのメジャー第18弾シングル「Beginner」を熱唱した。文字通りの熱唱だった。そのあまりの熱唱具合に、ネット上では放送直後からすでにネタ化されて、「放送事故だ」「何やってんだこいつwww」「下手すぎるwww」「AKBの曲が台無し」などと、なかなかひどい言われようである。

なぜだろう。僕の感じた感動からは大きな隔たりがある。

僕は、あのパフォーマンスを見ながら笑い、そして泣いた。決して「笑い泣き」ではない。笑っていたはずなのに、なぜだか目頭が熱くなって、涙がこぼれてしまった。それほど素晴らしいパフォーマンスだったと断言できる。あれを最高の喜劇と呼ばないなら、この世のなにを喜劇と呼べばよいのだろう。

三谷幸喜は、舞台芸術の特に喜劇という分野にずっと向き合い続けてきた人だ。そんな彼のパフォーマンスには力強さと説得力とがあった。ひとつを深く突き詰め続けた人間にしか纏えない強烈なエネルギーが放射していた。

なぜそれがこんなにも伝わらないのだろう。僕は歯がゆさを感じる。芸術は、見る側にもそれなりに感性が求められることは言うまでもないことだが、その意味では、テレビを見る視聴者こそが劣化してしまっているのかもしれない。あるいは、テレビがそれを延々とミスリードしてきた結果なのか……。いや、どちらが鶏で卵なのかという面倒な話題は今回は取り置くこととしよう。

喜劇についての知見で言えば、「男はつらいよ」で知られる山田洋次監督は「この住みづらい世の中にあっては、笑い話の形を借りてしか伝えられない真実というものがある。」と言った。

また、芸術を受け取る側の態度について言えば、爆笑問題の太田光は、敬愛する黒澤明について「彼の作品で意味がわからなかった時には、自分の方が彼についていけていないのだと思うようにしている。尊敬と…