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有吉AKB共和国と劇団四季による教育ドキュメンタリーが秀逸

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11月17日放送の有吉AKB共和国はドキュメンタリー作品として秀逸であった。AKB研究生の少女二人が劇団四季の舞台に立つべく奮闘するという企画で、プロフェッショナルな世界との関わりの中で成長していく少女たちの様子が克明に映しだされていた。 なにより目を見張ったのは彼女たちのスポンジのような吸収力と直向さだ。少年少女の誰しもが持つその性質は、自己の成長と同時に周りに対しても多くの学びと感動を与えることができるんだろう。 彼女たちの「大切なことを教えてもらった」というコメントや、コーチの「上手い下手じゃないよな」であるとか、ありきたりな言葉にも関わらず非常に強烈なメッセージ性を受け取ることができたのは、そこに確かな実感が込められていたからだ。学びの場とは常にあのようにあるべきなのだと思う。本当に素晴らしいドキュメントだった。 最後に、劇団四季「SONG&DANCE The Spirit」でも使われている(今回の映像中にテーマ曲のように流れる)三木たかし作曲、なかにし礼作詞の「花の時、愛の時」をどうぞ。

死を実感するという追体験

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死に相対した時、人はもっとも理想的な倫理観を(一時でも)掴むことができるかもしれない。 個人的趣向でそれを例えるなら、モーツァルトの「レクイエム 第八曲 涙の日」や(berberの弦楽のためのアダージョで拡張した)puff daddyの「I'll Be Missing You」のような類の曲によって想起する感覚。 荘厳で敬虔な神的世界の片鱗。理想化された倫理観と潔癖なまでの正しさを持ち、深い泉の奥底の冷たさと、そしてまた母に抱かれる暖かさの共存するなんとも形容しきれない感情に心がたゆたうのは、これらの曲が包含する死や(宗教哲学的な意味での)愛の実感によるのかもしれない。

放射能汚染に見舞われた近未来の東京を描いた映像作品

ショウダユキヒロ監督作品「BLINE」 放射能汚染に見舞われた近未来の東京を描いたショートフィルム。 この作品は“人は常に未来を慮ってみる必要がある”という観点に気づくかせてくれる意味でとても有用な教材だと思う。しかも、今の日本でしか出来ない非常にナイーブな題材を使ってそれに果敢に挑んでいる。人が本質的に経験からしか学べないとすれば、(例え科学的根拠をある程度ど返しにしても)僕はこういう作品の価値は十二分にあると思います。 僕たちが理知を得た生物ならば、どんな悲劇からも、例えば家族や親しい人の死からでも、何かを学び、それを螺旋の上部へと駆け上がる推進力に出来なければいけないのじゃないかと思う。